どんな動きができるかな？④　一緒に歩む　～押しておそうじ～

おもちゃ：手押し・メリーゴーランド

よちよち歩きには「付いてくる=引っ張るおもちゃ」でしたが、巧みに歩き始めた子どもには、「手押し=プッシュトーイ」が本領を発揮します。「お母さん、僕にもさせて！」 掃除機をかけ始めると、子どももやりたがって困る……そんなエピソードが、このおもちゃを生み出したともいわれています。



掃除機をかけるという動作は、複雑な力がつながり合っています。片手で持つ・前かがみになる・行き先前方を見る・掃除機と床とを見る・それらを同時に行いながら前進……体の欠いたバランスを整え、掃除機問機ゴミの有無を確認し、進路を見て判断し、そして巧みに前に進むプッシユトーイは、子どもがいろいろな力を総動員させて歩けるからこそのおもちゃです。特に、この手押し・メリーゴーランドは、見事に魅力的な【姿と変化】を子どもにアピールしながら、この巧みに歩くという動作を導き出します。

前に押すと、ひもに下がった虹色の木製ビーズが "ぱあっ" と広がります。押すスピードによって広がり方が変わることに気付き、スピードを変化させて遊んでいたら、きっと歩みはさらに巧みになっていると思いますよ。「お母さんは掃除機、僕はこれ！」と2人並んで「お掃除タイム」も楽しいですね。



筆：宍戸信子
出典：『ネオネイタルケア　2014年4月号　
"どんな動きができるかな？　赤ちゃんの感覚を伸ばすドキドキおもちゃ"』　より