わくわくおもちゃ⑪ 「入れ子構造」の心地良さ
箱に箱が次々と収まっていく心地良さを味わえるのが魅力のおもちゃ。
形・大きさの秩序が生み出すリズムともいえます。
赤ちゃんは何度も出し入れを繰り返しますが、入れようとしても入らない、全部入れたのに一つ残っていた……など、さまざまなことが起こります。驚きと好奇心で探索するので、自然と多方向から見るようになります。立体で遊ぶ、ということは、一つの物をさまざまな方向から見る経験を促すことだと、再確認させられます。
入れ子構造のおもちゃには、形・大きさ・順序・空間の認知を促す力があります。出し入れだけでなく、積み上げたり並べたりするうちに、人形やミニカーなどを加えて家や車庫に見立て始めます。成長に応じて経験したことを独自の遊びに生かしている、ということです。「単純なおもちゃ」だからこそ、赤ちゃんに探索の機会を与えて認知能力を刺激し、子ども自らが遊びを創り出せる力を引き出すのです。入れ子構造のおもちゃは多種ありますが、スタックボックスの魅力は、ひと箱に一つ空いている穴。さあ、どんな遊びが生まれるか……楽しんでくださいね。
※スタックボックスと一緒に使って遊んでいるのは、ニック社の「イン&オン」です。
積み上げると、こーんなに高くなります!
筆:宍戸信子
出典:『ネオネイタルケア 2013年11月号
"おかあさんにすすめたい 赤ちゃんの発達を促すわくわくおもちゃ"』 より