どんな動きができるかな?⑦ 出す

長いの、引っ張ったら取り出せるなぁ・・・
まるいのも・・・
いっぱい取り出せたよ!

おもちゃ:カラーリングのペグ遊び(ハバ社)

前回の「投げる」と同様、「出す」という遊びが始まる時期があります。ティッシュ、引き出し、ママのカバン……これらは魅力的なモノです。
 「出る・出す」その魅力とはなんでしょう? 手に触れるものをつかんで引くと、見えていなかったものが見える=出てきます。初めは偶然でも、もう一度同じ動作を繰り返すと、またモノが出てくるのが見えます。同じことの繰り返しが同じ結果を生み、「引くと出るんだ」という確信につながり、やがて「見て見て!僕出せるよ!」という自信につながっていく……。 子どもにとって「出せる」ことは喜びであり、心にも身体にも大事な成長につながっています。

そして最後に「もう出すものがない」を経験するのも大切です・「ある/ない」は数量の認識の底辺を支えるからです。そう長くは続きませんし、すぐに「入れる」と対になりますから、まずは一つひとつ出せる成長の時期を,おもちゃを通して共に楽しんでみてくださいね。

子どもが「出す」遊びにはまっている時は、
ペグやビーズを入れた状態で渡してあげるなどの
工夫をされるといいですよ。





筆:宍戸信子
出典:『ネオネイタルケア 2014年7月号 
"どんな動きができるかな? 赤ちゃんの感覚を伸ばすドキドキおもちゃ"』 より