わくわくおもちゃ⑫ あそび方はいろいろ (終)
今回のおもちゃは、「かたちの箱」。
このおもちゃは、スライド式の赤いふたに4種の形の穴が空いています。私たち大人にはこのおもちゃがどんな遊びなのか、すぐにピンときますよね。
ある子どもの前でふたの穴から積み木を入れてみました。当然積み木は見えなくなり…不思議そうに私の顔を見るので、赤いふたをゆっくりスライドして開けてみせると…「あった!」と言わんばかりにうれしそうに積み木をとり出しました。次どうするのかを見ていると、ふたを開けたままで積み木を中に戻したので、ふたを閉めると、また開けてほしいという仕草。繰り返しているうちに、子ども自身でも開閉し始めました。
閉めて、開けて、何度も中をのぞく様子は、「積み木がまだあるかな?」を確認しているかのよう。いないいないばあ、のつもりだったのかもしれません。その遊びにひと段落ついたところで、ちょっと私のいたずら心が湧き、箱を持ち上げ振ってみました。いきなり大きな音がして、二人でびっくり!音でも積み木の存在が分かって二人でにんまり。決まりきった遊びだけではなく、一人ひとりの発達に合わせた楽しみ方を大事にしなくては、と再確認した瞬間でした。
最後の写真は、同じ型はめのおもちゃでも「クワトリノ」という、形も仕掛けも多いおもちゃです。
筆:宍戸信子
出典:『ネオネイタルケア 2013年12月号
"おかあさんにすすめたい 赤ちゃんの発達を促すわくわくおもちゃ"』 より