どんな動きができるかな?② 追い掛ける

今回紹介するのはカラコロールです。実は中に木玉が一つ入っていて、虹色の板に当たると木琴のような心地よい音がカラコロと鳴ります。ただの転がるおもちゃ、と侮るなかれ!
簡単な仕組みですが、育ちにたっぷりと貢献しています。今回は「追い掛ける」をキーワードにしてみましょう。

おもちゃ:カラコロール(グリムス社)

【目】:座っている子どもの前でゆっくり転がしてみましょう。
右⇔左の動きを目で追い掛ける=追視する子どもの視線は、外界への好奇心にあふれていますね。

【手】:手の届く所で転がしてみると、動きの方向に手を伸ばす=つかまえようとします。
遠くから自分に向かつて近づいてくると、目で追い掛け、手で追い掛けて、手中にゲット!うれしい瞬間です。
やがて【身体】を移動させる手段、ハイハイや歩行ができるようになると、行動範囲をどんどん広げて追い掛けていくようになります。
もう一つ、 忘れてはならないのは【耳】です。たとえ視界になくても、なじみの音が鳴ると音を追い掛けて、「どこ?」と探します。

子どもは全身・全ての感覚でおもちゃと遊びながら、世界を広げていることが分かりますね。簡単な仕組みだからこそ発見があることを実感させられるおもちゃです。

筆:宍戸信子
出典:『ネオネイタルケア 2014年2月号 
"どんな動きができるかな? 赤ちゃんの感覚を伸ばすドキドキおもちゃ"』 より